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[コメント] エスター・カーン めざめの時(2000/英=仏)

「恋をしなさい」とアドバイスを受けて実際恋をした彼女。しかし、「恋をしなさい」は、
なつめ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「恋をして、それを失いなさい」、そこまでを含むことなのかもしれないと思った。

内面は熱くて見かけはクール、表情も感情もない、かたくなな女の子をサマー・フェニックスリバー・フェニックスの妹)が好演。殻を破ることができない女の子が女優になるまでのこの物語と、サマー・フェニックスが女優になっていく姿がだぶる。サマー・フェニックスを撮っていたらこの物語になった、という感じだった。

感情を持たない彼女にとって、感情を持つ状態とは混乱状態と同意、望むものではなかったようだ。けれど、それは生の実感でもあったはずだし、これで感情というものを体験したことにもなる。一度でも感情を持ったならば、今後は感情のある/なしの間を行ったり来たりできるのではないか。そういう意味では彼女の中に変化はあった、だからこそ“女優が誕生した”。

(評価:★4)

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