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[コメント] 天国の口、終りの楽園。(2001/米=メキシコ)

最後、終わりゆく夏を惜しんでか原因不明の涙。あれもこれも過ちも楽しみも全部一夏の思い出。儚さと若さ故の凄絶なまでの輝きが眩しすぎる。もうバカって最高!バカ大好き!(笑
ミュージカラー★梨音令嬢

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ああ、こうして私の夏も終わってゆく…。映画のようなドラマティックな事もなく……。 雑誌の写真等では八重歯のカワイイいたずら坊主な印象のガエル・ガルシア・ベルナルが想像以上におバカな若者を好演。ガエルより端正な印象のディエゴ・ルナのドラ息子ぶりも好感触。この若手2人の新鮮さが眩しい。さすが、私生活でも親友同志というだけあって息も合っていて良い。久しぶりに夏の儚さ、痛さ、切なさをうまく表現している作品に出会えた。そう、夏休みを楽しめるのも若いうちだけ、あのマジでバカしまくっていた最初があるだけに、ラストの真人間っぽくなっていた2人、そのまま夏の終わりを告げるかのようなルイサの死、そしてキャッチコピーにもなった「もう、会うこともない」というナレーションに無償に切なさが込み上げてくる(むしろそれで泣いてしまった)。ある意味、『スタンド・バイ・ミー』の鑑賞後に近いかな?

しかし、あの2人の脱ぎっぷりは見事。もう見事すぎて「きゃー」とか「いやー」とか思いもしなかった(笑)。あれも一夏の事?(笑)

内容もさることながら、さりげなく(ないところもあるが)メキシコの状態を入れているのもなかなかだ。正直、私は初めてメキシコの現状を目にしたので、驚きの連続だった。貧富の差の激しさはここまであからさまだったのですね……。

そのようなメキシコの状態と、夏の切なさと、少年達と余命の少ない女性の命の輝きを見事なまで表現したこの監督は、次回のハリー・ポッター(アズカバンの囚人ですよね?)の監督をするようですね。何だかハリーを撮らせるのが勿体無い(失敬)気もしますが、楽しみが増えました。早く観たいものです。

(評価:★5)

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