[コメント] 妹の恋人(1993/米)
無垢であることをいかに生かせるのか。むずかしいものだと思った。映画だから心のあたたまる話だと思うのだけど,現実の場面で,サムとであったとき,自分はどう思うのだろうか・・・。
メアリー・スチュアート・マスターソンは,神経質そうな人の役をうまくこなしていたと思う。短く切りそろえた前髪と,こめかみあたりからすっとのびている髪の毛がとても似合っててかわいかったあ(もしかして趣味悪い?>わし)。
ジョニー・デップももちろんよかった。彼はセリフなしで想いを伝えることが得意なのかなあって思う。表情がないようでいて,実は目の動きとかがすごいんだよなあ。
で,もう一度内容にかかわる話。映画を観て,「誰かを想う心は,ほかの誰でもない,自分のものなんだよ,その気持ちをごまかそうとするとき,人を傷つけることになるんだよ」ってことを,改めて教えられた気がする。
兄のベニーは,彼女ができそうになっても,いつも自分から断ってしまう。妹が心配だというのがその理由だ。確かにそうなんだろう。でも,妹が心配だとずっと思ってきた結果,自分の心を自分で自由にできなくなってしまっているんじゃないか。そんな硬直した心が,実は妹の容体を快方に向かわせようとはしていなかったんじゃないだろうか(悪化させようとは露ほども思っていなかったと思うけど)。ベニー自身が,自由でいいんだってことを理解すれば,それとともにジューンの容体はよくなっていくのではないか。ベニーはそんなふうに考えることがなかなかできなかったんだろうなあって思う。それができるようになったのは,サムとの交流があったからなんだろう。
・・・うーむ。なんて当たり前な感想を書いておるのだ俺は。
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