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[コメント] クルーゾー警部(1968/英)

どこを見てもアーキンだらけ…ひょっとしてホラーか?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 1963年に公開された『ピンクの豹』の、シリーズ化する前の外伝的作品。このシリーズはどうしてもエドワーズ監督&セラーズと考えがちだが、これはこれでありか?

 エドワーズ監督は作品をどうにかして作品の雰囲気をフランスっぽく仕上げようとしているのだが、ヨーキン監督は最初っからそれを放棄。イギリスの霧の中にクルーゾーを持ってきて、そこで活躍させようとしたらしい。

 物語そのものは決して悪くない。トリックもそこそこしっかりしてるし(『ピンクの豹』(1963)および『暗闇でドッキリ』(1964)は謎解きそのものを放棄してたから)、捜査上でのアクションもある。

 ただ、やっぱりアーキンじゃダメなんだよな。いくら真似してみても、クルーゾーに見えないんだもん。クルーゾーもどきとしか見えない。最後まで結局その違和感が抜けることなく、それが多分素直に本作を観ることを阻害してしまったんだろう。

 それに演出が今ひとつ。特に前半のたるさと、クルーゾーのドジぶりが外しまくってる。中盤以降それも良くなっていくんだけど、前半の悪さが引きずりすぎかな?全般的に画面が暗い感じで作られてるのもギャグとしては問題あり。

 ただ、一つだけ、「おお!」と思えた場面が一つ。

 クルーゾー大増殖。あのアーキンの濃ゆい顔が画面いっぱいに展開するのは、笑いを通り越して怖くなってくるほどだった(笑)

(評価:★2)

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