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[コメント] 13日の金曜日PART7 新しい恐怖(1988/米)

そりゃ、ホラーの主人公同士の対決だ。燃えますよ。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 前作『13日の金曜日 PART6 ジェイソンは生きていた』(1986)がほぼ完全なクズだったため、全然期待してなかったのだが…

 これが案に相違し、かなり面白かった。あららら?ってな感じで、嬉しい誤算だった。  確かにいつものパターンには違いないんだが、なんでこんなに面白く感じたか?

 結局それは主人公にあったのだろう。

 他の映画とは異なり、殊ホラー映画に関しては、格段に女性が主人公の作品が多い。これは伊達ではなく、それが非常にバランスが良いから。しかもただ女性を出すだけでなく、その女性に叫ばせることが重要。SQ(スクリーミング・クイーン)がホラーの質を決めるのだ。更に、そのホラーを面白くさせるのは、前半叫ぶことしかできない女性が最後にモンスターに対し、立ち向かっていく勇気。これを巧く描くことが出来ることが、ホラーの善し悪しを決める。本シリーズでも、1作目『13日の金曜日』(1980)、2作目『13日の金曜日 PART2』(1981)、3作目『13日の金曜日 PART3』(1982)まではその系統を受け継いでいたのだが、それ以降男が主人公になるようになると、全然面白くなくなってしまった(むしろ『エルム街の悪夢』シリーズの方が確信犯でそれを使ってた)。

 本作は久々に女性を主人公とし、しかもその女性が強いと言うのが、非常にはまったのだろう。しかもその強さってのが、『キャリー』(1976)そのものだという凝りよう。ホラーファンとしては燃えない訳にいかないよ。なんと言ってもホラーの主人公同士の対決だもんな。

 このシリーズもこういう形で続いてくれれば良かったんだけどね。結局本作はシリーズ中に突然変異的な面白さと言うべきなのかも。

(評価:★3)

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