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[コメント] カルメン故郷に帰る(1951/日)

初の国産総天然色映画。それだけに突き抜けた明るさを感じられる作品です。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 日本初のカラー長編映画として有名な作品。カラーを前提としているだけに、色彩の綾は実に素晴らしい。まるで『サウンド・オブ・ミュージック』(1965)のオープニングを思わせるような、雄大な山脈と野原の対比。そこに住むくすんだ村の家々や村人の格好と、そこにやってきた二人のストリッパーの原色の服装の対比。それらをコメディとしてうまくまとめてくれた。まあ、木下監督も日本映画初の試みってことで気負いがあったか、やや派手さが行きすぎた感はあるけど。

 ストリップを題材にしているとは言え、話自体はコメディなので何もかも開放的で、陰惨さは微塵もない。いつも通りの生活の営みの中に脳天気なちん入者がやってくるというのは後年の男はつらいよを思わせる部分もあり、これも又日本映画におけるエポックメイキングとなった作品であろう。

 尤も、話が脳天気すぎるし、高峰秀子自身にこの役が似合っているかどうかと言うのは別問題。ちょっと浮きすぎだよ…まあ、続編の『カルメン純情す』(1952)でその辺のフォローはちゃんとやってくれてるから、二作まとめて観ることをお薦めしたい。

 先に書いたが、本作は日本初のカラー映画だったが、現像能力に限界があるため、オリジナルプリントは12本しか存在しない。合わせて白黒版も作られているそうだが、やはりこの作品はカラーで観るべき作品だろう。

(評価:★3)

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