[コメント] エジプト人(1954/米)
歴史大作の皮を纏ったシンプルなラブストーリー。この当時のハリウッド作品の特徴だな。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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アクナトーン(イクン・アトン)は資料が少ないために謎めいた人物だが、だからこそ、小説などで取り上げられることもあって、一種のファンタジー小説として描かれたイクン・アトン像を映画化したのが本作。
小説の作り方としては、「クォ・ヴァディス」や「ポンペイ最後の日」などと同じく、実在の王と少し関わりを持つ人物を設定し、その第三者の目を通して王を描くと言った風情。実際前述の二作品とほとんど物語自体まで変わってないような?そんな感じ。
舞台が古代のエジプトということで、かなりエキゾチックさが増しているので、その辺が見所だが、後に“やっちまった作品”となった『クレオパトラ』(1963)を先行するような作品になってしまった。役者の好演に助けられてはいるものの、現代の目から見る限りはやっぱり失敗作に思えてしまう。意気は高いが全般的にそれを支えるだけのものが無かったというか。
カーティス監督は結構好きなんだけど、この作品に関しては、監督を引き受けるべきではなかったと思う。
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