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[コメント] ノア 約束の舟(2014/米)

確かに一般常識からずれたアロノフスキー作品が観たかったが、私が思っていたのとは、ずれ方が違ってた。痛々しすぎる。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 アロノフスキー監督と言うと、『ブラック・スワン』、『レスラー』というアカデミー賞でも高い評価を受けた映画監督として有名だが、私からすると、デビュー作の『π』での中二病全開ぶりが印象深いし、その作風をきっちり継承し続けているものとして、非常に注目している監督の一人でもある。言うなれば、この監督は常識に対するアンチテーゼを常に持ち続けている人。こんな人が作るんだから、当然この作品も、普通に読み込んだ聖書物語とは違ったものになるはず。

 …と、思ったんだが、これは少しずれすぎたかな?確かにずれた部分を観たかったけど、期待とは違っていたし、どうにもしっくりこない。

 この作品を通して描こうとしたのは、壮大な勘違いだったのかも。

 ノアは神からのビジョンを受けて箱舟を作るが、人類に対して神がなにを望んでいるのかは完全に見誤った。ノアが考えたのは、神は人類を滅ぼそうと考えたに違いないと思い込んで、残された自分達が子孫を残すことはできないと考えて、それに沿って行動していた。ところが、実はそうではなかった。という物語構成となる。

 それに対して、観てる側は笑うべきなのか?少なくとも、この物語では笑えない。あるいは箱舟の話にはこんな解釈もあるよ。と言いたかったのか?

 やっぱりこれでは面白くないとしか言いようがないな。

(評価:★2)

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