[コメント] キングスマン:ゴールデン・サークル(2017/英)
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冒頭部分はとても面白かった。
ヴェテランエージェントとなったはずのエグジーが、肝心なところは相棒のロキシーの助けがないと巧く立ち回ることが出来ないとか、相変わらず脇が甘く、任務中のイギリス紳士っぽい無表情さと、素に戻った時の砕けた表情のギャップがなかなか良く、どことなく新人臭さが抜けてないところが魅力たっぷり。
そのため、オープニングから20分ほどは楽しく観ることが出来た。
しかしその後、キングスマンの壊滅後は残念ながら、本当につまらない。
本作でやるべき事は、並び立つ諜報組織としてキングスマンとステーツマンが競うという方向性だったはずである。
視聴者の側からして観たかったのは、典型的なジョンブルとヤンキーが伝統的文化的な武器を駆使して、時に競い、時に共闘するというシーンが目白押しの話だった。
ところが実際には外連味あるシーンはトレーラーで使われたところがほとんど全て。
残されたのは、何故か生きていたハリーと共にアメリカの諜報組織に身を寄せ、こっそりとスパイ活動を続けるエグジーの姿だけだった。ストーリーにもほとんどひねりがない。
少なくとも、前作が007を巧く揶揄してたんだが、今回は007の出来損ないのパロディにしか見えない。
これだけのキャスティングをしておいて肩すかしも良いところである。ロキシーを早々に退場させたために丁々発止のやりとりもなくなり、ハリーの復活が物語展開にほとんど意味を持たないのも痛い。
最初の期待がしぼむところも含め、とても残念な作品になってしまった。
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