[コメント] 記憶にございません!(2019/日)
結論が決定づけられてる話だが、だから安定して笑える。奇を衒わなかったのが良い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これまで脚本家・演出家・監督としてテレビ、舞台、映画とマルチに活躍をしている三谷監督。映画ではこれまで数々のジャンルの作品を作ってきたが、最新作として選んだのは、これも新しい政治劇だった。
どことなく今の日本を思わせるような政治の世界が舞台で、“偉くなること”だけを目的として、そのためにあらゆる犠牲を払ってきた男が、本当の政治家とは?と考えを巡らせるようになるという話。
いわゆる裸の王様タイプの作品で、割とコメディでは定番作品ともいえるだろう。本作もコメディ調で話が展開する。そのため極端に話が政治的に深くなることはないし、複雑な経済問題や三権分立などには手を触れず、総理の資質についてのみを話の中心にしてる。
でもその軽さが作品にははまっている。
本作は深刻な問題を考えたりするのではなく、政治の初歩をコメディタッチで伝えるものでもあって、軽快さと深刻さのギャップがほどよいさじ加減。実際政治劇というのはこの程度でも充分である。単純さの中にこそ真理があり、その大切な部分さえつんで、そこから政治を学べば良い。
それで結局“正しい”政治とは何かと言えば、純粋に国民のために働くということ。ここさえぶれなければ、あとはどんな風に作っても大丈夫。あとはコメディとして笑わせてくれればそれで良いのだし、本作はその部分はきちんとクリアしてる。
だからこれ以上を求める事は必要ない。これでいいのだ。
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