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[コメント] アナと雪の女王2(2019/米)

良く出来た物語なんだけど、興奮しない。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 前作で家族愛を確認し、自分の力の使い方を覚えたエルサが、自分の力の根源を探るという作品のプロットは納得いくものだったし、作品の出来自体も上手く作られていた。

 確かに単体の作品としては隙の無い作品には違いない。

 前作の物語は氷の力を持つエルサが自らの力を押さえられなくなったことが発端で、押さえられなくなったエルサの魔法の話だけで一本分を作られたが、肝心のエルサは何故魔法を使えるのかという点に一切の言及がなかった。

 妹のアナは力を使えないのにエルサだけが使える理由。そしてもう一つ二人の両親が旅に出たのは、エルサの魔法がらみらしいが、具体的に何をしようとしたのか、どこに向かおうとしていたのかも不明のまま。

 この二つの答えを出すことが本作の目的となる。更にエルサを再び悪の女王のようにはしないで姉妹愛を強調する。その結果、具体的な敵を出さずに和解の物語として作って、その辺をきちんとクリアできているのが本作の良いところだろう。

 エルサの力は元々は魔法を使える種族ノーサンドラから来ているが、アレンデールとノーサンドラが交わって子どもができた時、それは新しい世界の秩序が誕生する。エルサは世界をあるべき姿に変えるために生まれた子だった。その力自体は母親がそれを抑えていたが、その母親が亡くなった時、力のみが暴走してしまった。それが前作のアナと雪の女王の話となる。ただ、その試練を通してエルサは家族愛に目覚めて自らを受け入れた。  両親がなそうとしていたことはアレンデールとノーサンドラの完全な和解であり、その任務が自らに託されている事を知ったことでエルサは、この世界をあるべき姿にするという本来の使命を果たすこととなった。

 それで真の意味での成長を成し遂げるのが本作の目的となっていくのだが、ちゃんとアナと雪の女王を過程の物語として、本作こそが本当になすべき事だったと言う物語に持って行ったおかげで、前後編としてきちんとした終わり方ができた。

 お陰で上手く出来た作品だとは思うのだが、それが分かっていても点数が今ひとつ伸びないのは、物語に興奮が感じられないから。ピースがピタッとはまっていく事はとても面白いのだが、意外性がないことと、あるべきタイミングであるべき出来事が起こるのがあまりに完璧すぎたので、なんとなく観終わってしまった感じ。もうちょっと意外性のある物語を期待していたため、不完全燃焼。

(評価:★3)

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