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[コメント] 次郎長三国志・次郎長売出す(1952/日)

次郎長本人よりも乾分の方が目立ったものとして作られてますね。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 浪曲で有名な清水の次郎長をベースに村上元三が雑誌連載していた同名小説の映画化。シリーズ化され、なんと9本も作られることになった人気作(しかも完結せず)。一本の映画で全部出来ない事もないのだが、本シリーズの特徴として、次郎長本人よりもその周りを取り巻く乾分たちの個性をたっぷり出し、彼らがいかに次郎長という人物に惚れ込んで、彼のために喜んで苦労を共にしてる。という事を事細かに描くことに重点を置いているからだろう。

 その第一作の本作は鬼吉、綱五郎、政五郎と言った古参の次郎長一家の重鎮達がいかにして次郎長に惚れ、彼についていったかを細かく描いたところに特徴がある。物語そのものは人物紹介篇みたいな感じで非常に短いものとなるが、その分凝縮した人間関係で見せてくれる。

 ここで面白いのが次郎長の生き方。ここで次郎長はいくつもの喧嘩に巻き込まれ、時に手を下すことがあっても、それらの喧嘩はその大部分は他人の喧嘩ばかり。余計なことに首を突っ込んで調停しようとした挙げ句…結局次郎長の存在ってのは曲がったことが嫌いでお節介焼きが過ぎる人物だって事だったんだな。乾分たちも、そんな次郎長だからこそついていったんだろうし、次郎長自身も人が良いもんだから、いつの間にか一家になってしまって、そのために又喧嘩…苦労するために生まれてきたような人だ(むしろ女房のお蝶の方がだけど)。

 浪曲がベースだけに、物語の節目節目に入る野太い声も良いアクセント。ぼんやり聴いてると何言ってるのか全然分からない問題はあるにせよ。

(評価:★3)

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