[コメント] グレートレース(1965/米)
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子供の頃に好きだったアニメの一つに『チキチキマシン猛レース』があった。これはブラック魔王という科学者(マッド・サイエンティストに近い)と相棒のケンケンと言う犬が主人公のアニメだったが、あの手この手でライバルを邪魔しようとして、結果的に悪巧みが全部自分に跳ね返ってくると言う勧善懲悪の作品だったが、この手の作品は正義の主人公を作るよりも、こうやって頭は良いけどドジな悪人を使うことでキャラを立たせていた。
そのオリジナルと言うことで観る機会を探していたが、このほどようやくその機会に巡り会えた。
なるほどなあ。ブラック魔王がレモンでケンケンがフォークかあ。そう言えば『コロンボ』ではフォーク、犬飼ってたし。とか、結構楽しく観ることが出来た。
実際に本作は主人公であるはずのレスレーを観てるよりフェイトを観てる方が楽しいのは確か。いくらカーティスが歯を光らせて見せても、ウッドがキュートさを見せても、やはり悪の科学者の存在感の前には霞む。やっぱりマッド・サイエンティストこそが私の夢だ!(笑)
キャラクターに関しては申し分なし。これ以上はいらないと言う位に魅力的な人間ばかりだった。ただ一方、折角あれだけたくさんレースに参加してるんだから、冒頭で全滅させずにもっとレースを引っ張ってもらいたかった気はするし、後半の突然の王宮話はとってつけたようなものがあり、そこが物語のバランスをちょっと崩してしまった気がする。確かにいきなりパイ投げになるとか、エピソード単体としては面白かったんだけど、レースという作品の構成上、ちょっと浮いていた気がした。その辺の脱線がエドワーズ監督らしさとも言えるけど、むしろこれは2時間でまとめためにもあれは敢えて切るべきだったのでは?
とはいえ、概ねは大満足。
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