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[コメント] 恐怖の振子(1961/米)

特撮ファンにこそ観て欲しい作品。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 B級製作・配給者として知られるロジャー・コーマンが監督時代に好んだ素材はエドガー・アラン・ポーの映画化だった。しかもそれをもはやポーの文学性を無視して安っぽい特撮を駆使したエンターテインメントホラーとして。本作も「穴と振子」と「早すぎた埋葬」の二つの作品を無理矢理くっつけてしまった結果、まとまりのない話になってしまった感じはある。

 でもそれが悪いなどと一言も言うつもりはない。むしろだからこそコーマン監督作品は大好き。怖さよりも特撮のダイナミズムの方に惹かれるし、特に本作はかなり派手な演出によって存分に楽しめる作品に仕上がっている。

 特にコーマンに好まれたプライスは貴族としての貫禄充分で、この人の大げさな演技を観てるだけでも楽しいし、いかにも怪しげなキャラが、本気で怖がってる演技は、この人だからこそ映えている。大がかりな振り子セットの迫力もたいしたもの。

 たいして怖いわけでないので、特撮好きな人は観る価値は絶対ある。機会があったら騙されたと思って観てほしい。

 …ただし、本当に騙されたからと言って怒らないように。

(評価:★3)

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