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[コメント] 刑事コロンボ 魔術師の幻想(1976/米)

こどもの頃、「なるほど手品というのはちゃんと仕掛けがあるんだ」ということを初めて気づかせてくれた作品でした。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 推理ものは一種手品のタネ明かしに似ている。通常タネは分からぬまま視聴者を混乱させておいて、名探偵がさらりとそれを解いてみせる。という方法。倒叙ものだと、タネは一見視聴者に分かっているように思わせておいて、更にもう一つタネを仕込んでいる。みたいなことをやってひねるのが楽しい。

 本作の場合、キャシディが使った単純な手品が最初に登場する。それが犯人捜しの重要なキーとなっているのだが、何故それが出来たのか。これは分からないように出来ているのが面白い。結果的に単純に謎を崩していくだけでなく、その謎が解けた時、「な〜んだ」と思わず呟かせる辺りのさじ加減がなかなか。

(評価:★4)

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