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[コメント] 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ(1999/英=米)

ボンドが派遣サラリーマンになっちゃった。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 不思議と劇場で観る機会が無かった007シリーズだが、これが私にとって劇場で観た初めてのシリーズ作品となった。割合ストーリー的にはしっかりしているし(ブロスナン・ボンドの特徴だな)、演出的にも充分見応えはあるが…

 ボンドが組織の全面バックアップを受けてあちこちに派遣されるだけってのはちょっと立場的に弱い部分。ボンドの意志力が今ひとつ弱い感じなんだよな。連続する見せ場も的も絞り切れてなかったようで細切れの印象でしかない(質そのものは高いんだが)。金を多量につぎ込んだ割には印象が薄かった。

 ただ本作での最大の売りはキャラクター(特に女性)にあったんじゃないかと思われる。ソフィー=マルソーがくるくる変わる性格を魅力的に演じていた(確かにこれは彼女のはまり役だったと思う)。彼女の裏切りは意外だった。そしてその代わりとして登場したのは、一発でこいつがボンド・ガールだと分かるリチャーズ(教授でありながら、童顔であんな巨乳だって設定は媚びすぎ)。更に今回はM役のデンチが結構迫力あったので、以降是非活躍して欲しい存在でもある(見せ場をもっとハードにして欲しかった)。

 それとQ役のリュウェリンは今回で見納め(今回Rとして登場したクリーズが次回作以降Qになる)。ボンドとQのやりとりは相変わらずとはいえ、やっぱり歳食ったなあ。

 …結果的に、キャラクターでしか語ることが出来ないのは残念。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)水那岐[*]

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