[コメント] 陽はまた昇る(2002/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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「プロジェクトX」は純粋に好きで、特にこういう技術的なお話は好きなので新聞で内容を調べてから見たりするけど、これはたまたま見てなかったな。基礎的な知識として、ソニーとビクターが統一規格を争って結果的にVHSがベータマックスを破ったと言うことくらいは知ってたけど…
映画としては、やはり実際の話を元にしている分、話に重みがあるし、西田敏之のあの暖かみを持ちつつもモーレツ社員的仕事ぶりに共感を覚える人も多いと思う。この人、社会に押しつぶされそうになりつつも、いつも人のことを考えている役ってよく似合う。傑作と言うつもりはないけど、社会に揉まれた人が観たら、強く共感できるような、そう言う作りになってるよ。そうそう。
ベータマックスとVHSの統一規格闘争はまさに私が中学生から高校生に移る時だった。大学に入ったら、金を貯めてどっちかを買おうな。と心に決めていた。色々パンフレットとか調べている内、ソニーが孤軍奮闘しているのを知り、何となく応援したくなった。性能的にもベータは決して悪くない。いや、VHSより良いところも…などと調べてた頃を思い出す。いっぱしのオーディオマニアだったんだよな。あの頃は。多少私もノスタルジックな気分になった。
ただ、少しこの作品で気になったこと。ここでは勝ち組のビクターが主役だったわけだが、ソニーのベータマックスに遅れること1年で作られたVHS。じゃ、ベータマックスの製作で苦労した人間の話はどうなるんだろう?やや一方的すぎる描写ではないかな?それに、結局松下次第だったと言うのも、事実としては分かるけど、あれじゃまるで松下幸之助の存在がまさしく水戸黄門じゃないの?
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