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[コメント] デストラップ 死の罠(1982/米)

ファーストシーンでワンカット目が舞台の役者の横顔のアップ。ツーカット目、マイケル・ケインがカーテン越しに舞台を観ているアップ。それをもう一回繰り返す。この4カットでこの映画は傑作の予感がした。いい映画はファーストカットでわかります。
ina

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画はファーストカットを観た瞬間面白いと思いました。しかしその予想は半分しかあたりませんでした。

まず舞台のものを映画化するとほとんど半分舞台のような映画になり、自由でなく、演技合戦になり、脚本もひねればいいという感じになってしまいます。

舞台も嫌いではありませんが映画なら映画独自の解釈で作品にしてほしいです。

けれども、この映画の大部分は役者の演技と脚本です。そのなかで唯一映画的で好きなシーンがあります。

まず、ファーストシーン。顔のアップの繰り返しで一気に映画の中に引き込ませる。舞台の役者の熱演。心配そうな顔の劇作家。「映像」だけで物語を語ってしまう。

次にこれも同じですが、遊びで若い青年が手錠をはめられ主人公の劇作家がその鍵を捜すシーン。これも顔のアップの連続です。すごく不安感と殺意が演出されています。

ファーストシーンで映画は決まるといいましたがときたま外れます。この映画はまあ当りの方かな?

(評価:★3)

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