[コメント] 天気の子(2019/日)
私は子供の頃からこういう話が大嫌いだった。
例えば映画の『ぼくらの七日間戦争』とか。中学生の時初めて「ライ麦畑でつかまえて」を読んだときもイライラしっぱなしだったなあ。「Zガンダム」のカツも「早く死なねえかなコイツ」と思いながら見てたし。ついでに尾崎豊にもまったくはまらなかった。要するに理不尽な大人の世界に無垢な魂を持つ少年少女がダメ出しをするという話が虫唾が走るほど嫌いなのだ。子供の頃から。
なぜだろう。それを語るのがいい年をした大人であるというところに欺瞞を感じるのかもしれないし、結局その無垢なる魂とやらが少年少女にしか宿らないのであれば、この世は悪くなる一方だ、という実はペシミスティックな世界観にも腹が立つのかもしれない。
それより何より自分がどうしても馴染めないのは彼らの葛藤のなさである。この世界には自分たちの恋愛なんかより価値があり重大なものがあるはずだ、という想像力のなさである。 「未来少年コナン」のラナは確実にコナンを愛していて自らを犠牲にすることもためらわないほどだったけど、それでもコナンを人質にとられても祖父の居場所を吐かなかったぞ。
大体ボンクラ警察は何度主人公を取り逃がすんだよ。刑事役にわざわざ平泉成を引っ張り出してきてなんか渋いセリフでも言わせるのかと思えばなんの意味もないし。『君の名は。』の登場人物を顔見世的に出演させるとか、そういう演出もすでに同人化が進んでいて悪い意味でオタク的だ。まったく狭苦しい映画だ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (7 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。