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[コメント] SR サイタマノラッパー(2008/日)

ラッパーという生き方は、そもそもある程度の格好良さを持っていないとこんなにも格好悪いものなのか。
カルヤ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







私は音楽は好きだが、専門的なことはわからない。ラップは嫌いではないが、わざわざ聞くほど好きでもない。売れているラッパーを見て格好良いと思うこともあるし、曲を聴いて良いな、と思うこともある。

本作は、売れているラッパーしか見たことのないそんな私に、「売れない(しかも田舎の)ラッパー」という生き方の格好悪さを、痛々しいほど見せつける。あーもうやってることが全部格好悪い。痛い。市民税払わないとかただのバカだろう。格好良いやつは市民税払ってても格好良いもんだ。

偏見や個人的な好みかもしれないが、ロックミュージシャンは、売れていなかったとしてもギターを弾けばそれなりに格好良く見える。でも、ラッパーはそうでもないようだ。ラストのIKKUはちゃんとラップしているように見える。それなのに全然格好良くはない。いやいや何言ってるんだよ、と思う。

でも、だからこそ、ラッパーという生き方を選ぶIKKUの姿は胸を打つ。こんなにも格好悪いのに、それでもラッパーであるその姿は潔い。愛おしい。

結局は、「格好悪いこと」さえ愛おしく、潔く感じるようになる。

続編はまだ「2」しか見ていないが、その中での二人の姿なんて、もはや可愛い以外の何物でもなかった。

(評価:★4)

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