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[コメント] 脳内ポイズンベリー(2015/日)

原作は「“ときめかせてくれるがダメ男”と“安定しているがときめかせてくれない男”の狭間で女はどうするべきか?」の答えを出したとも言える傑作である。にもかかわらず・・・。
カルヤ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







脳内会議は相当良い。5人とも素晴らしい。期待通りどころか期待以上だ。

しかし、脳の外は・・・。

いちこは、本当に早乙女にときめいていたか?ハトコが「早乙女すきー」と言ってくれているが、現実のいちこは恋する女の顔をしていたか?越智を裏切るほどの強い感情を持っていたか?(原作では越智への裏切りはもっとエグいぞぉ・・・)

これら現実世界の描写が甘すぎるゆえに、特に物語の“転”以降がボヤっとした内容になってしまった。脳内のほうでも、原作での最重要場面である石橋(神木演じるポジティブ)の退場と再登場が、演出(CG)ばかり凝ってしまっていて、その意義が見えてこないのが残念でならない。一応、吉田(西島演じる議長)の最後の演説で説明されており、そしてこの大演説こそ本作のクライマックスなのだろうが、本来そこは主人公であるいちこに頑張らせるべきだろう。その後のいちこからの台詞はサラッとしすぎている。

あ、脳内にもひとつ問題があった。突如現れる謎の女(真木演じる本能)が、ただのコスプレにしか見えない。全然エロさを感じない。

“結”もなあ・・・全然お洒落じゃない・・・。原作では相当お洒落なのだが・・・。

しかし、上述した通り脳内の皆さんが素晴らしいので、☆3は余裕。だからこそ、現実ももっと頑張ってほしかった。絶対、頑張れる素材だった。

ということで皆さん、原作読んでください!

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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