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[コメント] ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001/米)

ヘドウィグのプライド、それは自分を好きになりたい、人に愛されたい、 と言う子供っぽいけど、誰でも思っている人の煩悩とも言える本能。
あき♪

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







自分の追い求めているモノを探す時、それはいつも見つからないモノ。 ヘドウィグの、片割れ探しも、それと同様。

みんな誰かに愛されたい、誰かを愛したいと思っていて、それと同時に自分を好きになりたい、とも思っている。

そして、みんな誰かに愛していると言われる事によって、初めて自分を好きになれたり、自分を許す事が出来る。

ヘドウィグの片割れ探しとは、それを求める事。

トミーへの愛情のカタチは、彼に何らかの答えを期待する事によって、 自分を好きになりたいと思ったり、自分を許したいと思う、煩悩にも似た本能。

もちろん、トミーもヘドウィグと同じ様な感情をヘドウィグに対して抱いている。 若い日に自分の持っていた、ヘドウィグへの贖罪にも似た愛のカタチだ。

そして、トミーとのケリをヘドウィグなりにつけた時、彼はまた出会えるのだろう 自分とは違う、月の子か太陽の子か地球の子と。

それらは皆回っているのだから。

では、音楽の事も少し。

この手のメタル系のモノは、私は今ととなっては流石に遠き落日のように聴こえてしまう事は確かにある。

でも、私にとっては何だかちょっと懐かしさと、祭りの終わった後みたいな、 少し寂しいケド、ロックスターがいたんだと言う幻想を思い起こさせるイイ感傷を感じさせてくれました。

佳作だね。

(評価:★4)

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