２人の子どもを両脇に座らせて鑑賞。シュレックがドンキーを結局家に入れたあげなかったところで、２人揃って私を小突いて、「シュレック、全然心やさしくないじゃないか！」。

そこから、子どもたちはすっかり「シュレック＝やさしくない」モードで鑑賞です。あそこは絶対、「ああ、シュレックは実はやさしいんだなあ」と思わせてくれるべきでした。

そのため、子どもたちはいまいちシュレックを応援しません。虐げられても着いていく、けなげなドンキーの味方です。

私も、子どもたちもこの映画を大変楽しみました。面白かったし、大好きな映画です。でも、最後はシュレックが幸せになるお話ですから、やっぱりこの映画を見る子どもたちが、シュレックを好きになり、シュレックを応援し、シュレックとともにスリルを味わい、シュレックとともに喜び、感動して欲しいと思うのです。

そのためには、シュレックが「‥‥でも実は心やさしい」怪物であることを、どこかで「わかりやすく」表現する必要があります。それが映画の前半にはありませんでした。そこが致命的な欠陥だったと思います。

ドンキーがとても魅力的で、子どもの気持ちを掴んでくれたので、なんとか子どもたちはキャラクターたちとともに冒険の旅にでてくれました。でも、あそこでドンキーを家の中に入れてくれればなあ〜。と今でも惜しまれます。