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[コメント] NINE(2009/米)

ミュージカル好き!な私が、あまりノレなかった『シカゴ』。あれよりは楽しかったが、せっかくの「女優大乱舞」があまり心に迫ってこなかった。デイ=ルイスは、文句無く「格好よかった」けど。
プロキオン14

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この10年の「my年間NO.1」に、ミュージカルや音楽をテーマにした映画がずらりと並ぶ私にとって(『ムーラン・ルージュ』(01)、『五線譜のラブレター』(05)、『嫌われ松子の一生』(06)、『ヘアスプレー』(07)、『アクロス・ザ・ユニバース』(08)、『マンマミーア!』(09))、この映画は今年の注目作の一つでした。何しろ、映画館で見たチラシにならぶ女優たちの顔ぶれの、なんと豪華な事!。

で、見た感想は「まあまあ」。デイ=ルイスは「伊達」だし、女優陣はみな美しい。それぞれのシーンは見ごたえはあった(「♪Be Itarian」と「♪Cinema Itariano」はお気に入り)。

でも、「わくわくしなかった」んだよね、あんまり。おそらく「グイドと女優」のシーンはあったけど、「女優VS女優」の対決シーンがほとんど無かったせいなのか。あと、歌のほうは完全な「独演」。もっとワクワクするような「競演」があってもいいと思うのに、ミュージカルの一番の肝なはずなのに、女優が歌って売るシーンではグイドはずっと無言だ。

ジュディ・デンチだけは、多くのシーンでグイドに助言を与え、物語も映画自体もピリリと引き締めてくれる、なかなかの好演だったと思います。この方、「恋におちたシェイクスピア祭り」だった年のアカデミー賞で、その勢い?で助演賞を獲ってしまったために、その後の出演で何度か候補に上がるものの、「最近獲ったから」ということもあり受賞に結びついていないが、この人はもっと他の作品で受賞させてあげたかった(個人的には『アイリス』かな?・・・いや、その年はニコールに『ムーラン・ルージュ』で獲らせてあげたかったからなぁ。ニコールも『めぐりあう時間たち』なんかじゃなく、ほかの作品で獲ってほしかったな)。コティヤールは、『TAXi』シリーズの時から比べると、ずいぶんと存在感のある女優さんになりましたね。

話が思いっきりそれたが、とにかく他の方が指摘してる通り、なんだか「シーン」と「シーン」をいろいろつなぎ合わせた!って感じで、心に残らなかったし、「ここ必見!!」ていうようなシーンもあまりなかったな。舞台版はそういう「全員集合の大フィナーレ」みたいな豪華なシーンはあるのかな?

4点はつけたけど、とりあえずもう一回は「映画館で」見てみようかと思うけど、好きなジャンルだったはずなのに、かなりの肩透かし。

(評価:★4)

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