予告編では、しきりに「この男の＜裏＞は読めない」と煽っていたけど、結局何をしたかったのかが判らない。裏とかじゃなく。

自分と同じ被験者のケイレブの家族を訪ねて、その家族を「守っていた」。それは間違いない。（方法は別にして）。弟をいじめていた不良をコテンパンにしたり、退学の危機を回避させたり、のあたりは、実に頼りになる「兄貴」だった。妹の彼氏を警察に捕まえさせたり、父の職場の「若い上司」を殺したり？と「手段は選ばず」のあたりから、まぁそのまま正直に終わるはずもなく、もう「みな殺し」。最後の、学校のパーティー会場の「迷路」の鏡張りは実に「ホラーらしい」舞台だ。

でも･･･、もし訪ねてきたときに、「泊まっていって」にならなかったら。あるいは「一晩だけ」で翌朝出て行ったら、どうなっていたんだろう。また妹が「電話」をしなかったら。そんな「もしも」も気になる映画です。

もうひとつ、ケイレブの家族を「守る」理由は？仲のよかった「仲間」に本当に頼まれたのか？それとも、「居場所」を探すための口実だったのか？、いや、そもそも「実験って何？」というところから、なんだかよく判らなくて気持ち落ち着かない。軍事企業の「失態」隠しの襲撃だったのか？その割には「傭兵」が少ないぞ。

と、言うわけで、なんか釈然としない部分もありながら、それでもなんだか「頼りがいのあるバーサーカー」ってな感じのデイヴィッドは意外に気に入ってます。