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[コメント] ラスト・ナイツ(2015/米)

未見ながら「キャシャーン」の評価と、本映画の「何にも、何処にも、心を動かされない予告編」からは、全く予想できなかった出来のよさ。これが紀里谷さんの「本当の実力?」よく判りません。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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始まってみれば、「THE忠臣蔵」。どんなにライデンが放蕩を尽くそうが、それが「欺く芝居」だと、「日本人には判る」が、欧米の方にはどう映るやら。それでも、クライブ・オーウェンを中心とした名優たちが、実に重厚な演技をしている。フリーマンは言わずもがなだが、オーウェンが実に「はまっている」。実は『キング・アーサー』のコメントで、「クライヴ・オーウェンは、[王]より[忠]が向いている」と書いたのを思い出したが、やはりあっていたと思う。

そして悪役の大臣も、ふてぶてしい悪役をこなしている。私は「吉良」の地元の人間なので、毎度「忠臣蔵」を見るたびに、その悪役ぶりにゲンナリするんだけど、まあ今回はOKです。でも、他国の人が、元ネタの忠臣蔵の「悪役」は「こんな」だと思われたらいやだなぁ。

と、吉良さんの話は置いておいて、話は想像以上に面白く、話に見入ってしまった。そして「視覚的」にもなかなか凝っている。そこは「映像監督」たる紀里谷氏の力なのかな?あとは脚本のおかげなのか?(「トロイも木馬」も登場したし)、監督の力なのかは、よく判りませんでしたが、「映画として」は十分に合格点です。

そういえば、エンドロールでスタッフ名に、おそらく韓国人と思われる多くの方の名前が。なるほど、そういうところで海外向けの映画としては「一日の長」がある韓国映画界スタッフの下ざさえがあったおかげなのか?(余談だが、冒頭のシーンの「植生」が、なんだか見慣れて身近に感じて、このロケ地は「日本国内」か、あるいは「中国かな?」とおもったら、韓国でした。なるほど)

とにかく、俳優、脚本、スタッフ。多くの力を合わせて生まれた映画の「要」として「監督」がいるんだから、紀里谷氏はそれだけでも評価はできる。あとは「興業」が伴えば、だが。こればかりはどうにも。

(評価:★4)

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