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[コメント] LION ライオン 〜25年目のただいま〜(2016/豪)

「実話もの」以上の、映画なりの感動とか、そういうものを感じない作品でした。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







生き別れた母と兄を探すために「グーグルアース」を駆使して見つけ出す、という実際にあった物語。それ自体はとても貴重な話。

主人公のサルーの子供時代の描写は、とてもワクワクして見た。少年自体が可愛らしくって。そして、都会のコルカタの町で怪しい女の不審なもてなし。サルーは逃げたが、逃げられなかった子供たちはどうなったんだろうか?ちょっと気になるコワイ話でした。

そして孤児院でのくらし、そこから養子となってオーストラリアへ。ここまでで、一つの話は終わる。

そして大人になったサルー。大学で勉強をして、裕福な暮らしをしている。きれいな恋人もできた。でもそこからの話がなんだかテンポが悪いと感じてしまった。

そこは「実際の物語」に即しているわけだから、勝手なことはできないが、義理の兄弟との確執や、恋人との別れ、一人閉じこもって学校も仕事も行かずに、家族さがしをするあたり。その辺がすごく見ていて居心地が悪い。

主人公のデヴ・パテルは、『スラムドッグ・ミリオネア』のころから、ずいぶん格好よく成長しました。「男前」ですね。でも主人公のサルーという人物は魅力的に感じなかったのが、映画としての私の評価をぐっと下げている。探し始めてから、見つかるまで、結構年月がたっているわけで、その経過を描く必要があったわけだが、もうすこし「はしょっても」よかったのではないか?と感じる。

キッドマンは、主役・脇役、どんな役でもこなす幅の広い演技のできる人ですが、ここでも輝いてしまってます、ルーニー・マーラ以上に。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)KEI[*] 緑雨[*]

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