ミュージカル大好きの私としては、期待の新作ミュージカル。『レ・ミゼラブル』のヒュー・ジャックマンに、『ヘアスプレー』のザック・エフロンに、歌えるメンバーが揃っての作品。その私が第一印象★４というのは、実はあまり評価が高くありません。ミュージカルは、何度か見て、「隅々まで楽しむ」のが好きなので、2度目で評価が変わるかもしれません。

もちろん面白かったです。歌も素敵です。口ずさみたくなる曲もいっぱいありました。でもなんというか、「ペース配分」が偏っている印象でした。「思いついた！」から、「メンバー集め」を経て、「ショーが大成功」までが、なんだか「早い！」。もう少し、「大成功」までをじっくり時間を割いてほしかった。反対に、後半のメインになる、歌手ジェニー・リンドとの話が、余計に感じてしまった。これは「史実」があるんだろうから、避けては通れないエピソードなんでしょうが、バーナムという男の一貫性が感じられなかった。

初回の鑑賞でのＭＶＰは、バーのカウンターで、バーナムがフィリップを誘うシーンでの「バーテンダー」。黒子の如く、グラスを並べたり、瓶を動かしたり、あのシーンでの、絶妙な空気を作っていました。名前もセリフもない役ですが、私の中ではＭＶＰです。