[コメント] THE 4TH KIND フォース・カインド(2009/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
それを知った時点で、もう某監督の某映画と同じような落胆を味わうのではないかと、相当ヒヤヒヤしながら観ましたよ。そこまでチャチなものは出てこなかったので一安心しましたけど。でも正直、猟奇殺人とかオカルトとか、その辺りまでの可能性の広がりが残ってた方が、自分はもっとノレたんですけどね。
でも本当に問題なのは「映画」としてどうなのか、ということでしょう。真偽云々はともかく、少なくとも映画として面白ければ良いのです。果たしてどうなのか。まずは記録映像の扱いに難を感じました。
「信じるか否かはあなた次第」的なスタンスを保とうとしている割には、実際の(?)記録映像の使い方は、明らかにそのテの方向に誘導するような使い方。まあ、もともとが如何わしさプンプンなので、彼女の発言側に肩入れしないとバランスが取れないのは分からなくもないんですけど、やはり記録映像は、多分に主観的で感情的なドラマ部分に対比するものとして、現実を外側から厳然と伝えるものとして機能して欲しいワケです。もっと方法はあったんじゃないかなぁ、と。
もしドラマ部と記録映像部を分割して並列させたいなら、個人的にはいっそのこと、できるだけドラマはドラマで独立させて、とりあえずラストの夫の死因でドンデンさせて、そのあとのエンドクレジット辺りででも並列させながらまとめて一気に流した方が、フラッシュバック効果含めてさらなるドンデン効果はあったのじゃないかなぁ、と思いました。
それはともかく、ミラに語らせる冒頭と終わりのナレーションは明らかに不要。わざわざ素で出てきてまであの程度のことを主張したいのか、この製作者たちは。その時点でもうこの製作者たちは客観性とか冷静さを失っているよ。と言いたい。
追記:娘さんの安否は気になりますが、先に言ったようにあまり興味が持てない類の話だったのですが、人体浮遊シーンでは誰かその布団どけれくれ、とは思いました。あまりにお誂え向きなんだもの。[2.5点]
(2009/12/20)
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