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[コメント] ショーシャンクの空に(1994/米)

原作読んでないんで、どこまでが忠実なのか分からないんですが、内容自体がちょっと合いませんでした。
くたー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







スカっとしようにも、背景に金が絡み過ぎてて・・・。過酷な状況だし、ヒドいこと散々されたから必死だしキレイ事言ってられないのはもちろん承知なんですが、生き延びるために必要な狡猾さが微塵も感じられないどころか、全てが美談的な雰囲気の中で展開してるので、何とも言えません。結局身の証も立てられないところも、スッキリしません。

天才的な行動や文化的な嗜好を披露したところで、所詮イイとこ育ちがモノ言ってるのか、と思うとフクザツ。どうしてあの囚人たちとの関わりで妬みとか、蔑みとかいった感情が生まれてこなかったのかが不思議。それに仲良くやってるうちも、終始人知れず脱獄計画立ててたりもするんで、「仲間」とは言い切れない人物だと思うし、自然と距離を置いてたのでは、なんて思ったりもする。

アンディのキャラがちょっと腑に落ちなかったので、個人的にはアンディはあくまで富と教養をもたらす異分子で、レッドが主人公なんだと思って鑑賞してました。そこで「必死に生きるか、必死に死ぬか」問題。刑を終えたレッドがその選択に迫られて生きることを選んだワケですが、果たしてあのラストは「必死に生きてる姿」と考えていいものでしょうか?ただ幸運が舞い込んできた話でしかないような気がするんですが(しかもまたアンディの財力で解決している)。それを素晴らしいと言ってしまったら、先に死を選んだ図書館のおじいちゃんにしてみれば、「そりゃあアンタはいいよ」なんて言いたくもなるでしょう。

映画自体も、ドラマディックなエピソード満載ながら、終始朗読付きの映像を見ている感じでした。長い年月をかけたアンディの執念も最後のモノローグで片付けられてて、重みとかスゴみがいまひとつ伝わってきませんでした。せめて思い返すと「アノ行動がそーだったんだぁ」みたいに分かる伏線ぐらい、いくつか用意して欲しかったです。

(評価:★3)

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