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[コメント] ホーンティング(1999/米)

たたり』が大人向けなら、こちらは明らかに(良くも悪くも)子供向け。なので、いっそのこと子供も安心して見られるファンタジーに徹して欲しかった。
くたー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







オリジナルは、現実と非現実の微妙なバランスと感情移入し難いキャラ造型で、終始コチラを疑心暗鬼から開放しない作りになっている。一方この映画はと言えば、舞台が館に移って間もなく、拍子抜けするほどいとも容易く向こう側の世界を目の当たりにできる。

「子供向け」と言ったのは、何も作りの稚拙さを指して言ってるワケではなく、そもそも現実と非現実とを軽々とシフトできるのは、子供が持つ特権だと思ったからで。しかもふんだんに用意された仕掛けは、さも「コレが今から何かしますよ」とでも言いたげに、コチラに全て予告してくれる親切さ。迫力はあっても怖くはないファンタジーっぽい悪霊の造型も含めて、コレはもう主人公と一緒に安心してハラハラしながら走り回って楽しめば良いワケで。

なので(もし子供が見る場合に)邪魔になるのは、むしろヒロインの恐怖に歪んだ顔とか、ピアノ線で目をやられるシーンとか、(全然怖くないけど)首が吹っ飛ぶシーンとか、いかにもホラーな要素の方では。そして致命的なのは結末。冒険ファンタジーであればヒロインが先祖の霊から子供たちを救うことで、自らも開放されて外の世界へ出て行くとすべきなのに、死んでしまったら元も子もない(開放の仕方が違う)。

心のどこかで冒険を夢見るさえないヒロインの「幽霊屋敷の探検」。あえてコメディ要素を排してコレをやるとしたら、ありそうで意外にない発想だと思う。しかし、それを作り手側が意図してるワケではなく(その方向性をしっかり踏まえていれば上記のようなことは当然回避するだろう)。楽しい仕掛けは沢山用意されてるので、方向性次第ではユニークなファンタジー映画になったかと思う。片鱗は見えるだけに惜しい。

あ、ついでにそこまで可愛くなくてもいいから、も少しヒロインを若い設定にして欲しい、という注文もしとくべきかと。

追記: 先に怪我で帰った2人の出てくる意味とか、何で最初にヒロインじゃなくセオの部屋で超常現象が起きたのかとか、交代でエレノアの見張りにつくとか言いながら、彼女が襲われるの待つかのように居間でくつろぐ三人とか。展開の強引さや粗さも突っ込もうと思えば、いくらでも突っ込める。セオのバイセクシャルの芸術家やルークの分析グセという設定も、全くと言っていいほど生きてない。マローに至っては、科学者として一番懐疑的になるはずが、エレノアの言葉でいとも容易く火掻き棒で骨を探す不可解さ。「不安」のメカニズムも結局は「何それ?」みたいな。これらモロモロのことに関しては・・・・如何ともし難いです(苦笑)。

(2003/1/12)

(評価:★3)

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