[コメント] ニューヨーク1997(1981/米)
自らの精神に忠実に飾り立てた世界と、ほぼ小細工なしの直球展開。カーペンターのB級魂に素手で触れた気がしたよ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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脇目も振らずになんつーことに力入れてるんだ、みたいな迷いのなさや妙なこころざしの高さに、笑いながら少し感動したりして。それはさておき、映画の核となるのはやはりスネーク・ブリスケンというキャラクター。
自らの命を容易く大勢に握られ、本当に救うべき人間をも救えなかった。この22時間の救出劇を通して痛感するのは、達成感ではなく自らの限界。しかし、世界に自らの属する場所などどこにもない、そのことを知ることで孤独な魂が覚醒する。謂れのないヒーローや生ける伝説として語られることを拒むためなら、「スネーク」の肩書きを自らの手で剥ぎ取ることをも厭わない。
ラストで葬り去るテープに見せる小さな反骨。自らの小さな矜持のためなら、「スネーク・ブリスケン」の名は何度でも死ぬ。
・・・・てな感じですか。アンタ、やっぱかっこいいよ。頭の天辺からつま先までBをまといながら、魂だけは決してまがいもんなんかじゃない。なんてね。
(2006/11/9)
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