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[コメント] ラスト、コーション(2007/米=中国=台湾=香港)

トニー・レオンのむっつりスケベぶりに萌え萌え〜でした(こんな感想でいいのか)。 ほんとにアン・リーには萌えポイントをつかれまくり。ラストの解釈は・・・
worianne

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







男に「逃げて!」と言ってしまったのは、ギリギリの状況で衝動的に出てしまった言葉だったんだと思う。たぶん彼女の中の生身の女がそういわせたのだろう。

そのあと当然スパイとして逮捕・連行されるのはわかっていたはず。 あの時毒薬で自死を選ばなかったのは、スパイとして仲間を裏切った自分に対しての 懲罰みたいなものもあるんじゃないかなと思いました。

あそこで毒を飲めば、「スパイとして許されない愛に殉じた」キレイな最期になっただろうけど、女はそれさえも自分に禁じ、逮捕され仲間と連行されることを選んだのではないかと・・・。

彼女はスパイだったし、自らもスパイたらんとしていた。

彼女の衝動のせいで連行されてしまった仲間達はまきぞえを食ったわけだけど、 彼女一人にこれだけの文字通り体を張った重大任務を背負わせた責任は 仲間にも十分すぎるほどあるわけで・・・(いかに戦況下と言えど、ひどいよね)。

彼女が自分の辛さを吐き出そうとしたときに、「黙れ!!」と言って 聞こうとしなかったスパイの幹部も、男女の業の深さを全くわかっちゃいないですね・・・。

それだけにいっそう男を死なせまいとした女の愛が浮き彫りになってくる。

こういうラストに持ってくるからアン・リーが好きだ!! むしろ緻密さを感じる。 (確かにストーリー的にアレ?と思う箇所もあるけど、 主題を伝えると言う意味では緻密)

・・・とまあ私はそんな解釈でした。

アン・リーの作品は、淡々としているようで、時折人間の抑え切れないリビドーの凄まじさを垣間見させる。

いったいどんな経験をした人なんだろうかと思うよ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)きわ[*] リア chokobo[*]

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