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[コメント] 街のあかり(2006/フィンランド=独=仏)

好きです。現代にこそ合うこのテーマ。緻密なプロット。最適な間合いでのカット割の美しさ。音楽の効果的な不使用。これは、まさに50年前の映画を思い出してしまう。最盛期だった時代の映画の基本だ。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







これが現代にあっては逆に新鮮なんだね。人間を描くには基本的な手法が一番なんだ。カウリスマキはそれを知っている。そして、執拗にもそれを繰り返す。

職場にも起きているイジメ。人間不信。孤独。愛の不在。

人間が生きていくのにはやはり愛が必要なのだ。小さな愛でも、自分を犠牲にしても、愛を育まなければならない、その瞬間は人間にはあるのだ。

テクニックは50年前と変わらない。でも、カウリスマキの訴えるそのテーマは現代においてだからこそ、燦然と輝き放つ。

1点だけ。カティ・オウティネンの存在しないカウリスマキは初めてのような感じだけれども、やはり少し軽くなったでしょうか、、。

(評価:★4)

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