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[コメント] グッド・バッド・ウィアード(2008/韓国)

韓国映画では確かにウエスタンは珍しい。それにしてもあの、マカロニウエスタンを下敷きにするとは、なかなか小憎らしい映画であります。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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時は1930年代。なるほど満州が舞台ですか。中国の地平線、大平原、それに連なる蒸気機関車。宝のあり方を書いてある地図。群がる3人のガンマンたち。まるで漫画じゃないの?そう、この映画、ちょっと浮かれて調子が良過ぎて作った感じもする。その3人に韓国を代表する男優たち。これは見ない手はないよなあ。

こういう映画、内容にいちゃもんをつけてはいけないのだ。3人はそれぞれ自分の役を面白がって引き受けている印象。

チョン・ウソンは本来はただの賞金稼ぎなんだが、一番カッコよいいい所取りが多い。特に馬に乗ったままのライフル噴射。吹き替えではないように思ったが、こんなに運動神経が良かったっけ?人は見かけによらないものだ。(ファンの方失礼をば。)

イ・ビョンホン、『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』もそうだったが、今までのキャラから脱皮したいのだろう、悪役に挑戦。目の下の病的な隈は挑戦的でさえある。黄色い声を出す女性ファンも驚くことなかれ。

ソン・ガンホ、いつも常に存在感を出している彼が不思議なことに今回は一番普通の出来。ある意味一番個性的でない。何故だか分からないが、こんな印象の薄い役は僕は初めて見る感じがする。 心理表現がこの映画の場合ほとんどないせいだろうか。要するにアクションだけではもったいないという俳優なのだろうか。

アクションはそこそこでも、でも、もうちょっと全体にハートの多少の味付けは欲しかったところ。指切り魔のハナシの掘り下げも不明だったし、日本軍もホント、完全悪役に成り果てていたネエ。まあ、多少の違和感もあったが、そこはご愛嬌か。

やはり韓国映画でこういう無国籍ウエスタンが作られるということ自体を賞賛すればいいのかなあ。日本では大昔はスケールは小さいながらも和製ウエスタンはよく作られていたが、最近は皆無だモンね。(時代劇がちゃんと範疇で存在するからいいのかな。)そういう意味では、国土は狭いと言っても、やはり韓国は大陸的なんだろうなあ、、。

と、まあそこそこ楽しめる作品でした。

(評価:★3)

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