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[コメント] 悪の教典(2012/日)

何か出だしから三池ではないような計算した映像作り、その展開にはっとする。いつものちょっと不用意な(失礼)荒いタッチが見当たらないのだ。ラストの執拗なクラスメート大殺戮を見るまではずっと非三池である。
セント

**ネタバレ注意**
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原作は未読なので内容についてウンチクを言うつもりはないが、敢えて言えばラストの皆殺しが僕には一番面白くないと思えた。ちょっとバトルロワイアル風な仕込みの印象(全然設定は違うのだけれど)、そしてその異様な(執拗な)長尺(持ちこたえてるから不思議だが)ぶり。

これを10分程度に収束していれば今までの殺人も俄然映えてくるだろうに、、。でも、三池にそれは無理だろうなあとは思う。この部分こそ、このしつこさこそ三池そのものなのであるから。

でも、彼がサイコパスであるなら、行き当たりばったり殺人のつじつま合わせに翻弄している手腕が幼稚だし、(特に冒頭の職員会議での携帯無線対策などはサイコパスの頭脳を持っているとは思えない。)屋上での偶発殺人を覆い隠すために大量殺戮を画すなど場当たり的であり(実はこの動機は面白いが、、)いかにも彼は人間的なサイコパスであることか。

彼のそもそもサイコパス素性をラストの二階堂ふみの瞳の光で暗示させるところは確かに面白い趣向である。そして第2作があるとは、、。

印象深かったのは、サイコパスは本当は常に全裸でいたいんだいうこと。この部分が我々通常の人間と違うところでなかなか興味深かった(そうでもない人もいるかも)。人間ではない人種の生き物であることを暗示して見事。

(評価:★3)

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