アクシデント連発で結局アドリブで行かざるを得なくなるような状況ばかりなのに、いまいち盛り上がりに欠けるのは、そのアクシデントさえも予定調和的に見えるからだろう。そのへんはアニメ出身監督ならではのサービス精神が裏目に出ている。こういう言い方はおかしいかもしれないが、観客にアメを与えるばかりでムチを忘れていると思う。

何故かファム・ファタール感漂わせるレア・セイドゥーの消え方が中途半端で拍子抜け。別に最後らへんで「実は死んでませんでした〜！」と再登場されても、個人的には一向に構わなかったのだが・・・。まあ何にせよ、ポーラ・パットンも含め女優の趣味の良さはシリーズ随一と言えるだろう。褐色美人（しかも巨乳）と雪肌美人（しかも巨乳）のツー・トップ。

ジェレミー・レナーは基本的に華無いのに、『アベンジャーズ』や『ボーン・レガシー』などやけにゴリゴリのアクション映画に絡んでいっているみたいだが、大丈夫なのだろうか。どっちかと言うとドラマ向きの風体だと思うのだが。今後に注目したい。

"LOST"のファンとしては、ジョシュ・ハロウェイの活躍にも触れておいた方が良いだろうか。冒頭のシーン、せっかくカッコ良く逃走したと思ったのにレアに瞬殺されてかわいそうだった（その後、回想でまたちょっとだけ出てきたが）。

あと「今作、悪役で魅力的なの誰かいたかな」と考えたが「レア以外特にいなかった」という結論に達した。すぐ達した。

ちなみに劇場に足を運べなかったのでDVDで観たが、監督の意向とやらで字幕が黄色かった。普通に黄色かった。白い字幕で観たかったが、監督の意向と言うならしょうがない。気持ち悪かったので、珍しく吹き替え版で観た。