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[コメント] おおかみこどもの雨と雪(2012/日)

恋すること、生きること、育てること、育てられること、愛すること。余計な説明は極力省いて、絵で語る姿勢が素晴らしかった。自分の子供たちも、自らの道をしっかりと選べるようになって欲しい。
peacefullife

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この監督の描く絵には、何かが生きている。そう感じることがある。

この作品では、何と言っても雪の朝だ。リアルな雪の冷たさを知っていると、パジャマで雪の上にダイブなんかしてしまったら、冷たいわ濡れて不快だわすぐに寒くなるわで、そりゃ大変なことになるわけだが、、そんな常識的なつっこみを忘れてさせてしまうほど、登場人物たちが生き生きと楽しそうに走りぬける。

木々の中を颯爽と走り、木の後ろを通過する瞬間におおかみになってさらに加速していく。取り残された服を後ろで回収しながら、まったく辛そうでもなく、やはり楽しそうに走り追いかけていく母。斜面を駆け下り、滑り降り、転がり落ちる3人。この一連のアニメーションには心を奪われた。

他にも、カーテンの影で人間とおおかみの間を行ったり来たりする雪、母の言葉に振り返る雨と、駆け上った後のおたけびなどなど、作品の登場人物の心を映す絵として、素晴らしい描写がいくつもあった。

一方でストーリー的に気になる部分と、絵的に気になる部分もいくつかあった。具体的に挙げることも出来るが、全体的に満足したので敢えて挙げずにおくことにする。

(評価:★4)

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