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[コメント] コール(2002/米=独)

巧妙な誘拐トリックは見応えがある。事件の背景に見え隠れする真実も筋は通る。だが高評価を下せない理由は犯人達の掘り下げ方がお粗末であることに他ならない。ドイツ製の原作が結果的にアメリカ製へと変貌してしているのは惜しい…。
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
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原作は未読なので、1つの映画として評価。どうやら、脚本家であるグレッグ・アイルズはドイツ人のようだ。彼自身が脚本を務めているが、どの程度の脚色を加えているかが気になるところ。こればかりは原作を読まないとわからんね。

ただ敢えてラストに言及するならば(笑)、犯人達の(特にジョーの)、あんな半端な描き方で終わることの意味が解らなかった。ジョーは即死してしまい、「彼が掴んでいた真実」や「ケイティへの思い」等が全く読み取れない!陳腐な演出だが、これではダイイングメッセージがあったほうが良いだろう。アメリカ映画な特撮が目立つことに疑問は残るし、前半にあった不気味な(ある意味で美的な)雰囲気が台無しになってしまっている。特撮の疾走感で切り抜けようとするのは卑怯だ。

それでも演者のほうは文句無しに上手かったし、感情移入さえ出来る。尚更、お粗末な箇所が目立つという結果になってしまっているが。シャーリーズ・セロンはアカデミー女優の片鱗を伺わせてくれたし、ケビン・ベーコンおじさんはアソコをチョン切られてしまうかも!?という、いかにも彼らしい体当たりの演技を楽しませてくれた(笑)。

正直いってダコタ・ファニングの存在は、あの出演時間ながら目を見張るものがあった…。『I am Sam』は未見なので本格的に観たのはこれが初めてだったが、いや、やはり彼女が評価される理由がわかる。これでは特別視しちゃうなぁ…。可愛さ以上に演技派であることを確認できました(笑

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)おーい粗茶[*]

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