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[コメント] 着信アリ(2003/日)

意味不明の極み。ジャパニーズホラーってなんぞや。「社会性を盛り込むのが通」などと勘違いしているのか知らんが、無責任なネタはやめてくれ。携帯なんてどうでもいい脚本じゃないか。明日からも携帯はじゃんじゃん使おうと思います。
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







三池崇史映画は殆ど観ていないし興味は特に無いし、個人を批判するつもりもないけども…「これで満足ですか?」と心を込めて伝えたいね。確かに序盤は良かった。携帯を肌身離さない若者が自身の着信=死の予言によって死んでいくのだ。ある者は怯え、ある者は信じようとしない。「なんて皮肉的!」とこの時点では思ったもんです。『ファイナルデスティネーション』を予感させる展開に期待は大。…だった。運命に逆らえない若者が、どのように抵抗を繰り広げるのか!と。

…しかし、この脚本は「真実を究明すること」に固執し始めてしまう。しかも過度に。ここから三池の迷走がスタートしていくのだ。映画内テレビ番組というお寒いことをやってしまうのはご愛嬌だとしよう。しかしね、「虐待が虐待を呼ぶ」って何ですか。陽子が講義中に発言したことを言っているのではない。それを本筋に持ってくるという、“意図的”な展開を指しているのだ!勿論、社会性を含ませること自体は間違っていないし、それは映画のいちメッセージである。ただ、こんなふざけた映画で展開させるなっていうの。

ホラーは、ドラマにもコメディにも成り得る特異な分野。正直、この映画はコメディとしか思えない。幼児虐待という最もシビアなテーマがコメディに位置づけられてしまった。こんなに哀しいことは無いじゃないか。

また、ミスキャストの嵐に興醒めを食らった。柴崎コウは個人的にお気に入りの女優だし、あの普段の彼女から放たれるオーラは凄いもんがあって(笑)期待していたが…。「あれ?思ったより怖がり方がヘボイぞ」…と。叫び声は良いとしてもヒャーヒャー言いながら怯えまくる彼女はとても胡散臭い。また、吹石一恵には爆笑に似た失笑(?)をさせられる。あ、友情出演の岸谷五朗なんていらない。堤真一はいつもの堤真一で保険みたいなもの。相変わらず情けないですが…。

まぁ、和製ホラーらしいドキッとさせられる映像表現もあるし、三池らしいトンだ描写(苦笑)もあった。また、母親のゾンビ(でしょ?)が凝られていたり随所に単なる和製ではないという(海外的な)表現もあって、端緒で評価できる箇所もある。

ただやはり、結論はコメントの通りです。先行き不安じゃないですか。ジャパニーズホラー。

以上。

……ん?あれ?携帯電話はどこいった?

(評価:★1)

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