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[コメント] 赤い風車(1952/英=米)

心の飢えや渇きの発露。アンリには絵が、ラ・グリュにはダンスが、ジドラーにはきっとムーラン・ルージュが。
kazby

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







そんな風に、必死で生きている人が、いつの間にかバランスを崩していくのを、観るのは、なんとつらいことなんだろう。 それなのに、この映画は、それを、情け容赦なく、見る者に突き付けてくるのだった。

うら寂しい街角で、くだまいている女のだみ声に、あ、ラ・グリュだと、目を凝らす私達は、次の瞬間自分の目を疑うだろう。

早すぎたアンリの死。 酒を飲んでも、心の闇が晴れる事はないのに、酒に手を出さない人がほとんどいないのはなぜなんだろうと、しばらく忘れていたことをまた考えてしまうのだった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ジェリー[*] ルッコラ Linus[*]

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