ミもフタもないCIAの様子が面白く、ミュアー（ロバート・レッド・フォード）自身、あの職場で、グラディス(マリアンヌ・ジャン・バプティスト)みたいな秘書を得られたことがそもそも奇跡に近い。

ベイルートでの、戦慄の自爆テロシーンでは、頭がくらくらした。”ああ、そこへ行っては、だめ！。止まって時間！”目をつぶりたいという気持ちと、全部観なくてはいけないという気持ちの間を、ものすごい速さで、行ったり来たりしているのが自分でわかる。最近こうした、シーンでは、いつもこのような体の変化が起こる。 CIAはこの瞬間にも世界中で、同じようなことをやっている。 時間は前後するが、ドイツでの事件の後、ミュアーが、”平和のためだ”ってトム・ビショップ（ブラッド・ピット）を、諭す場面があったけど、悪いけどその言い方はやっぱり間違っている。

あの過激派の女性、エリザベス(キャサリン・マコーマック）は、ほうっておけば、多分ブラピを売っただろう。 でも、ブラピが命をかけた恋人救出作戦が成功していたら、あの二人は、どうしていたのだろうか。 会議室で誰かが、”だが、ビショップは彼女を本当に愛していた．．．”って言ってたけど、そうじゃないような気がする。

そういえば、確かに会議は、だらだらやってて、なんじゃこれはと思ったけど、ミュアーが身動き取れないようにしておくための、これが、彼らの作戦だったんだな。 でも、もう一回観たい。面白かった。