なーんだ、そうなのか。だから「１」はレベルを意図的に下げることによって、２作目３作目をより効果的に市場に投入しようとしたのか。なるほど、商売上手で目の付け所が鋭い。

少子化時代の購買パターンを、いち早くマニュアル化して来る時代、予測可能な範囲の突発的ムーブメントに備える。子供相手にモロ本気でガチンコ勝負を挑んでいる大人の気迫を感じられ、その姿勢が子供を小馬鹿にしていない現れで好感できる。

前作の駄目な部分を検証した結果を噛みしめて、さらに子供の視点から作ることに踏み込んだ顧客重視のサービス精神旺盛さを映像とストーリーから感じられて、嬉しい限り。

子供の想像力を少しだけ超え、子供の想像力に少し寄り添い、共に進化していく作品を媒介した作り手と見る側の繋がりが見えたと言っても過言ではないかもしれない。そして、次で終わりとかいわずに、寅さんシリーズを越える気持ちで猛烈にぶつかってきて欲しい。

子供向け映画は、ほんの些細な手抜きが致命傷になるのだから。

2003/8/12