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[コメント] インランド・エンパイア(2006/米=ポーランド=仏)

こんなにドキドキしないリンチ映画は初めてです。ローラ・ダーン(のお顔)がだんだん北斗晶化していくのが最大のドキドキポイントだなんて…
ささやん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ある意味不感症になってしまっている僕にとって、やれ「入れ子状態」だの「ウサギ劇団」だの「オッパイがソー・スウィート♪」だの、そんなのはどうでも良かったりするのです。 だいたい、入れ子にするための素材ひとつひとつが弱すぎじゃない?呪われた映画もサーカスの動物使いもポーランドの件(くだり)も娼婦も、どれもが何だか上滑りしていくだけという印象は最後まで拭いきれず、おまけにテレビ観て泣いてる女にもちゃんと落とし前をつけてあげて、さらには「予言どおり」ローラ・ダーンはソファーに座ってジ・エンドですよ。「リンチおじちゃん!もっと俺をメチャクチャにして!」とM心に火を点ける間も与えられず、むしろどんどんお顔が酷いことになっていくローラ姐さんに対して「ローラ!もっと壊れろ!もっと酷い顔になれ!」と逆にS性剥き出し状態になってしまった自分。…違うんだよ、僕がリンチに求めているのは、頭ん中をグチャグチャに掻き回されるような、ワケの分からない人がワサワサと居て皆でハッタリかまし合ってるヘンテコリンな世界に放り込まれるような感覚なの。プッシープッシー言う裕木奈江やご近所のお節介婆さんじゃ、あまりにも弱い。弱すぎる。

…と、ちょっと言いすぎましたかね。確かに3時間ぜんぜん退屈しなかったのはスゴイことだし、この手の映画を単なる頭デッカチ映画にしないでちゃんと見せ切る手腕はやっぱり並の監督じゃないな、とは思うんですけど。

それにしてもローラ姐さんのあのお顔、女優魂というか、女優を捨ててるというか…ご本人はこれで納得してるんでしょうか?それがちょっと心配です。

(評価:★2)

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