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[コメント] めがね(2007/日)

心地好さと心地悪さは紙一重
ささやん

僕もときどき南の島へ「たそがれに」行くので(ただ単にボ〜ッと海を眺めに行くだけですが)、その心地好さは凄く良く分かります。あのダラダラ&ユルユルとした時間に埋没していく感覚も凄く分かる。…分かるんだけど、もしも僕が島の宿主に「あなたにはたそがれる才能がある」だの「この島に来てたそがれないなんておかしい」だのと言われたら、たぶんムカッと来ると思う。そんなの余計なお世話だし、大体「たそがれる心地好さ」を本当に知っている人は、他所から来た人に対してそんな不遜で無粋なことは言わないと思うんだけどなぁ。そもそも「島でたそがれる」ことに特別な価値を見い出すのは、ある意味観光客の都合の良い勘違い的な部分も多い気がするし。

何だか登場人物たちの沈黙には「居心地の良さ」よりも「気まずさ」めいたものを感じてしまうし、かといって口をついて出てくる言葉は言ってるそばから蛇足になっていく。もうほっといてくれませんか!?たそがれようとたそがれまいと、そんなの自分の自由にさせてくださいよ!みたいな。

「何が自由か知っている」って…ホントに知ってるの?と問いかけてみたくなるこの映画。あの独特のユルさには笑っちゃうぐらい共鳴できるので4点付けたいんだけど、最後まで拭い切れない違和感で−1点。

(評価:★3)

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