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[コメント] ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004/米)

成長とともに、心に潜む闇の部分が浮き彫りになる。学園生活モノの楽しさは影を潜め、一転してダークなファンタジーに昇華した!ライティング、カメラワーク、音楽に1点ずつ。成長中のハーマイオニーにも1点・・・?!
茅ヶ崎まゆ子

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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紹介編の第1作『賢者の石』に込められなかった、コロンバス監督の思い・・・ファンタジー映画に必要な、人間の闇の部分。第2作『秘密の部屋』ではしっかりと感じられたが、どこか未消化な感じもした。

第3作『アズカバンの囚人』で、3人の少年少女たちは成長し、主人公のハリーは自身のダークサイドに恐怖を覚える。全作を通して見ると、もっとも暗さが強調されているのがわかる。細かいエピソードの羅列に過ぎない・・・との批判もあるが、ストレートに1つの物語を描くよりも、要素を積み重ねて語る方が難しい。本作がメジャー・デビューとなるアルフォンソ・キュアロン監督だが、その中でもブラック・ユーモアは込められるべきところに込められ、見るものを飽きさせない。

出演陣はお馴染みだが、2代目となるダンブルドア校長役のマイケル・ガンボンは、前任者のリチャード・ハリスほど聡明な感じがしないのだが、ユーモアがあって良い。タイトル・ロールたるはずのゲイリー・オールドマンが控え目なのが残念だが、その分エマ・トンプソンの怪演が笑える。

1年に1度、スクリーンで彼らに会える楽しさ。末永く続いて欲しいと思う、数少ないシリーズである。

(評価:★4)

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