コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方(2004/米=英)

もっとも好きな映画俳優のひとり、ピーター・セラーズ。あの映画もこの映画も再現されているではないか!これを劇場で見られなかったことは不幸、の一言に尽きる。でも、その人生は良く分からない・・・?<DVDで鑑賞>
茅ヶ崎まゆ子

ピーター・セラーズは、昔からもっとも好きな俳優の一人。棚には、ピーター・セラーズのDVDコーナーまで設けた。『ピンク・パンサー』でハマり、『007カジノ・ロワイヤル』『パーティ』『何かいいことないか子猫チャン』『名探偵登場』・・・と、作品を見まくった。

彼の魅力は、独特の泥臭さ。失敗を取り繕おうとして、さらに失態を招く姿。誇張された、尊大なキャラクター。他の俳優が演じればイヤミになること受けあいだが、ピーター・セラーズがやると違っていた。笑いのあとに来る哀愁のようなものがあり、何とも言えない後味を残すのだ。

この映画は、ちょっと変わった手法で彼の半生を追う。結局、”孤独な変わり者だった”という印象が残る、何とも歯がゆい出来だったが、それ以上にファン泣かせのシーンが多い。

クルーゾー警部誕生のいきさつ。『博士の異常な愛情』の撮影シーン。『マダムと泥棒』『マ・ウ・ス』の1場面。どれもこれも私にとっては感涙ものだ。

演じるジェフリー・ラッシュは、やはりジェフリー・ラッシュにしか見えないのが難点だが、ピーター・セラーズのセリフ廻しや声は非常によく似ている。やはり才能のある俳優だ。スタンリー・キューブリック→スタンリー・トゥッチ、ブレイク・エドワーズ→ジョン・リスゴー・・・の2人も絶妙だった。

DVDだと、特典映像にホンモノのブレイク・エドワーズ監督のインタビューも収録されており、当時を振り返る。監督のコメントが、ピーター・セラーズという稀代の映画俳優に触れたナマのコメントだと思うと、これにも感激してしまった。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)トシ jean

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。