[コメント] ギルバート・グレイプ(1993/米)
人間は何かしら「しがらみ」に囚われて生きていく。それを解き放って自由に生きるのも、放り出さずに懸命に生きるのも人生だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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家族の世話という役目に自ら縛られ、自分を押し殺して生活するギルバート・グレイプ(ジョニー・デップ )。家を捨て、定住せず自由に生きるヒロインと交わることで、変化していくのかと思ったら、どうやらちょっと違うようだ。
不倫をしている女性との関係は、旦那が死亡して引っ越すようになったため自然消滅。過食症で生活を支えることの負担となっていた母親は、母親が前向きさを取り戻しかけたところで亡くなった。指1本も触れさせまいと守ってきた弟を初めて殴って自己嫌悪したくらいだろうか。
人間の生にはいろんな形がある。すべてを捨てて自由に生きるのも、家族や恋人や何か大切なものを背負って、支えながら生きていくのもそれぞれが生の一つの形だろう。しかし、その生に他人が何か感じ取ることがあるとすれば、それはその生をその人自身が選び取り、生きていくことだろうと思う。
映画を通しては、ギルバートにその覚悟といったものが感じられなかった。
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