[コメント] サイドウェイ(2004/米=ハンガリー)
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”ワインと一緒で人生も、ピークを過ぎてゆっくりと下り始める。そんな味わいも良い。” みたいな台詞がある。包容力・母性のあるマヤ(ヴァージニア・マドセン) がマイルス(ポール・ジアマッティ)に言うシーン。とても素敵だ。(・・・そんな素敵な雰囲気も、マイルスが壊してしまうのだけれど)
マイルス(ポール・ジアマッティ) は、心が優しくて繊細で良い人なんだと思う。だけど女々しい。女々し過ぎて観ていて少し苛立ってしまう程。 一般論、失恋をすると女より男の方が引きずると言う。けどそんなの知らない。あれらの言動が、まだ離婚したてなら分かる。けれど本作では離婚後2年も経っていた。2年も経って大の大人が、あれらの言動、女々しいとしか言い様のない数々・・・。だめ男にも程があるでしょ、程がって思ってしまった。
だけど、マヤ(ヴァージニア・マドセン) は惚れていた。どうして?って不思議な反面、分かる気もする。心の傷が癒え、女々しさが拭えたら、一緒にいて心地良く暖かい人なんだろーなって。 だから、2年も経ってなんなの!ってマイルスに腹立たしくも、憎めない人物像になっていて、そんな雰囲気もポール・ジアマッティ が醸し出しているから、よく出来てるなーって思った。
ジャック(トーマス・ヘイデン・チャーチ) は、だめ男(女癖の悪さ)なりにほんと良いヤツだし、友人としてはとても良いって思う。だけど ”女” としては絶っっ対に関わりたくないタイプ。心底思う。
『トスカーナの休日』 で印象的だったサンドラ・オー が好演。 『トスカーナの休日』 と本作でしかまだ彼女を知らないけれど、暖かい気候で、住んでる人達も気さくな町。な雰囲気がとても合う人だ。大っぴらな感じが合っているし、好き。
再生・・・できたのかな? まだすぐしぼんじゃわないのかな? 大事にしていた61年モノのワインも開け、しかも1人ファーストフード店の様な店で。 でも希望の見える終わり方だったと思います。じんわり良い映画でした。が、予告で流れていた音楽をもっとふんだんに使って欲しかったです。あんなコメディっぽい軽い安易なメロディばかりでなく。
採点は、★3と4でとても迷いました。
05.03.15@TOHO
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