コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ぼくの瞳の光(2001/伊)

撃たれた事も気付かなかった...
リア

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







アントニオ(ルイジ・ロ・カーショ) が愛読しているSF小説の一節に過ぎないだろうが、本作終盤のこの一節が気になって仕方ないです。記憶違いかもしれませんが、この一節朗読後、SF小説の朗読挿入もなくなった気がしたので。自分なりに色々解釈ができるなあと余韻ある終わり方だったので、もう一度観てみたいなと思わされました。

キスして欲しい抱いて欲しい空気も読めない、優し過ぎると言うかお人好しな人柄が窺えた通り、無償の愛を与え続けたアントニオ。 「娘が居て…恋愛どころじゃない」 と言うマリア(サンドラ・チェッカレッリ) だったが、本当のところは違った。 それがすっごくよく分かった。一緒に居て安らげるし、こんな人を好きになれたら・・って思うんだけど、男らしさに欠けるなあ・・とどうしても駄目って事あるよなーーーと。 「あなたは優し過ぎる。私には勿体無い。」 等とゆー台詞は、付き合う気のない人に対し、自分が悪者にならないよーにやんわりと断る台詞だと思っていたけれど、そうじゃなくって、本当に本心でこう思う時ってあるか。。と思いました。

やはり、アントニオより、女性のマリアの方に感情移入してしまったので、 女手ひとつで子を育てる辛さ,女としての自分の人生。 母親である前に一人の女としての自分が居て、女の自分と母親の自分とで板挟み。 金銭的な現実問題が常にまとわり付き、心の欲求とは裏腹に心身共に荒んでいく日々。 身につまされるが、人事と言ってられる確証はなく少々重かったです。 葛藤や安らぎや物足りなさ、失って気付いた本当に大切なもの、、 ラストは穏やかな光に包まれ、安らいだ微笑を浮かべた3人のショットで、救われました。

05.11.24@チネチッタ

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。